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 政府は21日、保育園を希望しても入れない待機児童の解消に向けた新しい計画「新子育て安心プラン」を公表した。来春から2024年度末までに約14万人分の保育の受け皿を確保することが柱で、児童手当を縮小するなどして財源にする。安倍晋三前首相が政権の目玉として掲げ、菅義偉首相も引き継いだ「待機児童ゼロ」の目標は事実上、また先送りされることになる。

 待機児童ゼロの目標先送りは今回が初めてではない。最近では安倍政権下の13年度に始めた「待機児童解消加速化プラン」は受け皿を50万人分増やし、5年で待機児童をゼロにする計画だった。だが計画最後の17年度に、目標を3年先送りする形で現在の「子育て安心プラン」を発表。今度は32万人分の受け皿を確保して20年度末のゼロをうたっていた。

 子育て安心プランの最終年度となった今年春の待機児童数は1万2439人で1994年の集計開始以来の最少となったものの、今年度末のゼロ達成は絶望的だ。未達を繰り返す政府目標について、田村憲久厚生労働相は21日の会見で「女性の就労は予想以上に増えており、今までと違った状況も出ている」と説明した。

女性の就業率上がり、追いつかぬ整備

 過去の計画が未達に終わったのは、保育園整備を上回るペースで利用希望者が増えたためだ。利用希望者の動向と強く関係するとされる25~44歳の女性の就業率は、13年の69・5%から77・7%(19年)に上昇。幼児教育・保育の無償化によって需要が掘り起こされた面もあったとみられる。受け皿の「量」の確保を優先したことで、保育内容や環境といった「質」の悪化を指摘する声もある。

 新プランで目標に掲げた「約1…

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