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 厚生労働省の専門部会が21日開かれ、抗インフルエンザ薬「アビガン」について、新型コロナウイルス治療薬としての承認を了承するかどうか審議した。現時点では「有効性を明確に判断することは困難」とされ、継続審議となった。海外で実施中の臨床試験(治験)などの結果の提出を待ち、年明け以降に審議する。

 アビガンは2014年に従来の薬が効かない、新型インフルエンザ向けに承認された。ウイルスが人の細胞内に侵入した後、遺伝物質を増やすときに必要な酵素のはたらきを邪魔するタイプの薬だ。患者が希望すれば「観察研究」という枠組みで新型コロナにも使われてきたが、承認されればより広く使われるようになる。

 製造元の富士フイルム富山化学による治験は、新型コロナの流行を受けて今年3月末に始まった。当時の安倍晋三首相が5月に「今月中の承認をめざしたい」と発言。厚労省も早期承認を後押しするかのように、治験データがなくても承認できる異例の通知を出した。

 国内では藤田医科大が、別の病気に対して承認された薬を使い、その有効性と安全性を明らかにする「特定臨床研究」を実施したが、有効性を確認できなかった。その後、治験の結果をもとに10月16日、富士フイルム富山化学が承認を申請。治験は20~74歳の重症でない新型コロナウイルス肺炎の患者156人に実施。アビガンをのんだ患者では、解熱や肺機能の改善が進み、PCR検査の結果が陰性になるまでにかかる日数の中央値が11・9日で、偽薬をのんだ患者より2・8日短かった。

 一般的に治験は、客観的に評価…

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