【動画】馬毛島沖でボーリング調査の準備作業をする作業員=堀英治撮影
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 馬毛島(鹿児島県西之表市)への基地整備計画の第一歩となるボーリング調査が始まった。地元首長が「不同意」を表明しても計画は止まらず、住民は経済効果への期待と安全への不安で割れる。

 「ボーリングはやめろ」「宝の海を壊すな」。21日午前、計画に反対する住民団体のメンバー7人が漁船に乗り込み、調査地点の周辺で抗議の声を上げた。その数時間後、作業船のやぐらから鋼管が下ろされ、ボーリングは始まった。海上保安庁の複数の巡視船や防衛省が借り上げた船が周辺を警戒していた。

 馬毛島への米軍の訓練移転と自衛隊基地整備について、地元・西之表市の八板俊輔市長(67)は「失うものが大きい」と10月に反対を表明。11月には岸信夫防衛相と面会し、「ボーリング調査を含め、計画を進めないでほしい」と訴えた。住民団体の三宅公人会長(68)は、「国は『地元の理解が重要』と言いながら、反対の声に構わず進める。沖縄の基地問題で繰り返されてきた態度だ」と憤る。

 今月8日、馬毛島をめぐる市内の集会で、ある区長は「市民は賛否に分断されている。『第二の沖縄』になる」と懸念を訴えた。前日、ボーリング調査に使う台船の組み立てが地元港で始まり、周囲は柵で囲われ警備員が監視していた。防衛省が整備計画に関する市内での説明会を一巡させた直後のことだった。

 区長はそれを見て、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設で揺れるニュース映像を思い出した。馬毛島をめぐっても座り込みで反対する人を機動隊が排除したり、海上で反対派のカヌーと海保職員がもみあったりするのだろうか――。「馬毛島も『話は終わった』とばかりに事が進められている。反対の市民は『国の敵』になるのか」と不安を口にした。

 現場海域では、反対派の住民と…

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