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ジャーナリスト・魚住昭さん

 「桜を見る会」前日の夕食会の費用を安倍晋三前首相の後援会が補塡していた問題で、東京地検特捜部が安倍前首相から任意で聴取した。特捜部は公設秘書を立件する方針だが、どういう背景があるのか。検察を長年ウォッチしてきたジャーナリストの魚住昭さんに聞いた。

 検察首脳の人事に介入して、支配下に置くことは、自民党政権の長年の悲願でしたが、それはなかなか実現できませんでした。検察官が裁判官に準じる手厚い身分保障を与えられており、政界の腐敗を摘発する検察への国民の支持も強かったからです。

 例えば、ロッキード事件で逮捕・起訴された田中角栄元首相は「闇将軍」として政界に君臨し、法相に自分の息のかかった政治家を次々と送り込んで検察に圧力をかけ続けましたが、検察側の防御が固く検察首脳人事に手を触れることはできませんでした。

 1995年にも、吉永祐介検事総長の後任に、自民党に近いとされた根来(ねごろ)泰周(やすちか)・東京高検検事長を押し込もうとする動きがあったと言われています。根来氏が63歳の定年を迎える前に吉永氏が辞任すれば、もくろみ通りでしたが、吉永氏は辞めず、根来氏は検事総長になれませんでした。

 検察は、政権側からの圧力をこ…

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