聞き手・桜井泉 聞き手・稲垣直人
「桜を見る会」前日の夕食会の費用を後援会が補塡(ほてん)していた問題で、安倍晋三前首相が任意の事情聴取を受けた。安倍氏の責任や、この件から見えてきたものを考える。
一国の首相まで務めた政治家としての安倍さんの政治責任は、厳しく問われなければなりません。
「桜を見る会」前日の夕食会の費用補塡に関わったとされるのは公設第1秘書です。安倍さんには、要となる秘書の行動を統制できなかった責任があります。
さらに安倍さんが、「事務所が補塡した事実はない」などとしてきた答弁は、結果として虚偽だった可能性が高まっています。たとえ「秘書の説明を信じていた」と弁明したとしても、野党やメディアから問いただされ、大問題となっていたのに、きちんと調べて真実を明らかにしようとしませんでした。政治家としての資質に欠けており、議員辞職に値すると思います。
民主主義には、公正な選挙で国民の代表を選ぶ、という大切な過程があります。しかし、それだけではありません。
後半では、社会学者の富永京子さんが世論の観点から論じます。「『桜を見る会』問題で政治が大きく変わるとは思えない」――富永さんがそう言うわけとは何でしょうか。
国会は「言論の府」と呼ばれ、…
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