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 政府は22日公表した12月の月例経済報告で、国内景気について「依然として厳しい状況にあるが、持ち直しの動きがみられる」との判断を据え置いた。この表現は6カ月連続。足元ではコロナ感染の「第3波」が続き、景気の下押し圧力が強まっているものの、政策効果や海外経済の改善によって回復基調が続くとの見方を維持した。

 月例経済報告は景気に対する政府の公式見解。個別項目では、個人消費の判断を前月までの「持ち直している」から、「一部に足踏みもみられるが、総じてみれば持ち直している」に下方修正した。自動車販売などの回復が確認できる一方で、外食や旅行業などでは感染の再拡大に伴い消費を控える動きが広がっているという。

 一方、輸出は「持ち直している」から、「増加している」に上方修正した。中国向けの電子部品をはじめ、アジアや米国向けの輸出数量が増えているという。輸入や企業収益、倒産件数についても、それぞれ判断を上方修正した。

 先行きは「持ち直しの動きが続くことが期待される」との判断を維持。ただ、コロナ拡大の影響について「内外経済を下ぶれさせるリスクに十分注意する必要がある」と指摘した。

 一方、専門家からは景気の先行きにさらに慎重な見方が出ている。大和総研の神田慶司シニアエコノミストは「個人消費は減速感が強まっており、緊急事態宣言を求める声も出はじめている。輸出も悪化する可能性が否定できず、下ぶれリスクは急速に高まっている」と指摘する。(山本知弘)