サンタクロースは確かにいる 米紙社説が言い切った根拠
小さな子どもに「サンタクロースは、いるの?」と聞かれたら、どう答えますか。この問いに一つの答えを出してくれたのが、米国で出版された『サンタクロースっているんでしょうか?』(1934年刊行)。同書が紹介する120年前の新聞の社説が「たしかにいる」と言い切る理由は何なのか。聖夜に考えてみませんか。
世界保健機関(WHO)の感染症の専門家が今月半ば、記者会見で「サンタクロースは新型コロナウイルスに対する免疫がある」と語り、話題になった。「ほっこりする、いいニュース」と捉えた人は多いようだ。だが、そもそもサンタは「存在」するのか。
実話を元に書かれた『サンタクロースっているんでしょうか?』は、それを考える手引書として、大人にも子どもにも親しまれてきた。日本では77年に出版され、2020年には124刷、80万部に達しているロングセラーだ。
愛や思いやりや真心と並列のものとして
今から120年以上前の1897年。バージニア・オハンロンという8歳の少女が、父親からのアドバイスを受けて、地元紙「ニューヨーク・サン」に、「サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?」と投稿した。それに対して、フランシス・P・チャーチというベテラン記者が社説で答えた。
「サンタクロースをみた人は、いません。けれども、それは、サンタクロースがいないというしょうめいにはならないのです」
「この世の中に、愛や、人へのおもいやりや、まごころがあるのとおなじように、サンタクロースもたしかにいるのです」
この社説は、サンタの由来の…