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 【熊本】――蒲島郁夫知事は11月19日、川辺川に治水専用の流水型ダムを整備することを軸とした「緑の流域治水」を打ち出しました。2008年には相良村が建設予定地である川辺川ダム計画の「白紙撤回」を表明しています。どう受け止めましたか。

 「私も相良村長時代にダムによらない治水を求め、蒲島知事と同じ立場でした。そもそも多目的ダムとしての川辺川ダム計画は利水訴訟福岡高裁での国の逆転敗訴(03年)や電源開発の発電事業からの撤退(07年)で事実上、法的に崩壊していました」

 「蒲島知事が初当選したのは08年で、知事に責任はありません。知事がダムを止めたわけではなく、後処理をしただけ。知事がダムを止めたから洪水が起きたという批判はでたらめだ」

 「私は相良村長になる前の1997年、多目的ダムの限界が見えていたことから川辺川ダムは治水専用ダムにした方がいいと建設省に申し入れた。流水型ダムを含めた蒲島知事の苦渋の決断は、一定の理解を示せる。ただ、大きく基本方針が変わった以上は、県民から誤解を受けることがないように流水型ダムの具体的な治水効果や球磨川に与える環境影響を丁寧に検証し、情報公開に全力を尽くしてほしい」

 ――蒲島知事の「白紙撤回」以降、国や県、流域市町村はダムによらない治水の検討を続けてきましたが、抜本的な治水策を実施できませんでした。

 「知事だけの責任ではない。知事だけの努力不足ではない。理由は簡単です。ダムによらない流域治水を確立することは国土交通省を全否定することになります。ダムに頼らずに流域治水ができることを示すと、流域市町村長としては国交省に弓を引くことになる」

 「市町村長がダムによらない治水対策で知事が何もしてくれなかったと言うのは本末転倒です。責任は市町村長にもある。市町村長が本気になれば、調整池や遊水地、堤防をひくといったことができたはずです」

 ――川辺川ダム計画は民主党政権時代に計画が中止された。立憲民主党としては。

 「民主党ではダム事業の見直しというのが以前あったが、立憲民主党としては地域や地元行政の意向を尊重することになっています。今回の問題に党として介入することはない」(伊藤秀樹)

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 やがみ・まさよし 1960年、相良村出身。衆院議員(比例九州ブロック、立憲)。93年に日本新党から衆院旧熊本2区で初当選、新進党に参加し96年衆院選で再選。2001年~08年に相良村長。17年の衆院熊本4区で比例復活当選。

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