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 鳥取県智頭町智頭の酒蔵「諏訪酒造」が県内産果実を使ったドライフルーツの製造に乗り出した。新型コロナウイルスの感染拡大による酒市場の冷え込みを受け、新たに開発する三つの商品のうちの一つだ。「酒蔵としてできることをやろう」(東田雅彦・取締役)と思い立ったという。

 ほかに開発する商品は純米吟醸酒の麴(こうじ)の甘酒と調味料。この二つのために購入した乾燥機でドライフルーツがつくれることがわかり、隣町の八頭町の柿農家「岡崎ファーム」から高級甘柿「花御所柿」を買い付けた。経営者の岡崎昭都さんが以前、諏訪酒造で酒造りを手伝っていたからだ。

 仕入れた花御所柿は計約300キロ。まず、包丁で皮をむいて種を取り除き、四つに切り分ける。トレーに載せて乾燥機に入れ、2日間乾燥させて仕上げた。柿は平たくなり、重さも10分の1程度に減ったが、濃厚な甘みが感じられるという。「しっとり感を出したくて四つ割りにしました。スライスにすると皮みたいにパリパリになりますから」と東田さん。

 袋詰めにし、併設の直売所「梶屋」に置いている。無添加、無保存料で1袋(40グラム入り)500円(税別)。袋にはイネの学名から着想した「オリゼ商店」というブランドを描いた。「セミドライタイプなので柔らかい。自然な甘さが味わえます」(東田さん)。

 間もなく新酒の仕込みが始まる。今後酒造期の冬場を除く夏と秋にドライフルーツづくりを進める。来夏以降、柿のほかの品種や二十世紀梨もつくるという。(石川和彦)