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 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、傘下の三菱UFJ銀行の頭取に半沢淳一常務(55)が来年4月に昇格する人事を固めた。同行で常務から頭取に就くのは初めてで、計13人の副頭取や専務を抜く形。トップの若返りで事業モデルの刷新をはかる。三毛兼承頭取(64)はMUFGの会長になる。

 今週中に指名・ガバナンス委員会で承認し、取締役会で決める見通し。半沢氏は1988年に三菱銀行に入り、経営企画部門などを経て、現在はマネー・ロンダリング(資金洗浄)対策などの担当役員を務めている。

 MUFGでは最近、トップ人事の手法が変わりつつある。MUFG社長には傘下銀行の頭取経験者が就いてきたが、今年は亀沢宏規氏(59)が初めて頭取経験なしで社長に就任した。銀行業界はデジタル化への対応などを迫られており、三菱UFJ銀も、比較的若い半沢氏のもとで事業構造の転換を進めるとみられる。

 半沢氏は、テレビドラマ化されて人気を呼んだ小説「半沢直樹」シリーズの作者の池井戸潤氏と三菱銀行で入行同期だった。周りからは半沢直樹のモデルではないかとたびたび尋ねられるが、本人は周囲に「池井戸氏とは面識はほとんどなく、モデルではない」と語っている。

 一方、三毛氏は17年6月、三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀)の小山田隆頭取が就任1年で退いたため、急きょ頭取に就任した。(笠井哲也)

 半沢 淳一氏(はんざわ・じゅんいち)東大卒、88年三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入り、経営企画部長、名古屋営業本部長などを経て、19年6月から取締役常務執行役員。