【動画】伊豆の海に珍客・新種ニゲミズチンアナゴ見参=岡田和彦撮影
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 静岡県沼津市西浦平沢のダイビングスポットに珍しい魚がいるとの情報を得た。現地を訪ねてみると、伊豆の海では、出会うことが珍しい、ユニークな姿をした新顔の魚と出会うことができた。

 平沢マリンセンターのセンター長、朝倉一哉さん(51)が寄せてくれた情報をもとに写真家の堀口和重さん(34)と確認に潜った。

 水深20メートルの海底の砂地で鉛筆ほどの魚体が伸びたり縮んだり、ゆらゆらと揺れる姿はパラオなど南の海でよく見るチンアナゴだ。だが、白っぽい体に黒斑のあるチンアナゴと違い、黒っぽい体のえらぶた辺りにある斑文が白い。よく見ると体は薄茶色の水玉模様に覆われている。

 水族館「伊豆・三津シーパラダイス」魚類飼育マネジャーの水野晋吉さん(48)によると、2018年に鹿児島県奄美地方で新種として確認されたニゲミズチンアナゴだという。ゆらゆらと揺れる姿と近づくと穴に潜って姿を消すことから「逃げ水」と名付けられたばかりの珍客だった。生態はよく分かっていないが、南方種と見られ、伊豆の海で見つかるのは珍しいという。

 「生まれてすぐに黒潮に乗り、大蛇行する海流に駿河湾の奥まで運ばれたのだろう。通常なら冬を越せず死滅してしまうが、海水温の上昇で生き延びた個体が成長しているのではないか」と水野さんは分析している。(岡田和彦)

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