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 新型コロナウイルス感染症対策として愛知県岩倉市が支給した10万円の休業協力金をめぐり、市議会は22日、経営する喫茶店への支給を取り消された堀巌市議(59)に対し、辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。「市議会への信用を大きく傷つけた」などが理由。法的な拘束力はなく、堀市議は辞職を否定した。

 決議案は動議として、最大会派の須藤智子市議が提案。堀市議が書類審査で受給した後、「要件を満たしていない」と市から求められた返還をかたくなに拒否したと指摘。「市に瑕疵(かし)があるかのような主張を繰り返し、議員としての自覚と規範意識を著しく欠いた」と批判した。

 堀市議は「市と見解の相違で争うことがいけないのか。申請は虚偽ではなく、真っ当。名誉を傷つける決議は不当だ」と反論した。

 採決では議長と堀市議をのぞく13人のうち11人が賛成。共産党市議団の2人が「違法行為と断定されていない」と反対した。

 市は5月、堀市議の申請を受け書類審査で10万円を支給。その後「4月10日時点での開業という支給要件を満たしていない」と返還を求めた。堀市議は民事調停を申し立てたが今月2日に不成立となった後、協力金を返金した。

 18日の全員協議会で「市民や議会に迷惑をかけた。申し訳ない」とし、営業や開業といった言葉の解釈で「市とは認識のずれがあった」と説明した。だが「自らの行為そのものを陳謝していない」との批判が市議の間で高まっていた。

 堀市議は取材に対し「議員を続ける」と述べた。(荻野好弘)