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 中国が武漢市での原因不明の肺炎患者の存在を公表した昨年12月31日からまもなく1年。グローバル化した社会で、新型コロナウイルスは国境を越えて人から人へと瞬く間に伝わり、世界を大混乱に陥れた。いったん感染の勢いが収まっても、各国で再流行が繰り返されている。

感染再拡大の欧州、自由求める市民と対策せめぎ合い

 イルミネーションがきらめくパリのシャンゼリゼ通りに観光客のにぎわいは乏しい。ドイツでは、山小屋風のスタンドが並ぶクリスマス市がたてられない。マスクが日常となった欧州の年の瀬にコロナ禍の再拡大がのしかかる。

 欧州疾病予防管理センターによると、欧州連合(EU)や英国など31カ国の感染者は1500万人、死者は37万人を超えた。フォンデアライエン欧州委員長はワクチンを「トンネルの先の光」と表現しつつ、「気を緩められない」と呼びかける。

 コロナ禍は2月、イタリアで集団感染が見つかり、各国に広がった。「戦争状態」(フランスのマクロン大統領)との危機感は、域内の自由な往来というEUの理念を棚上げした国境管理、マスクなどの囲い込みにつながった。外出を制限する都市封鎖(ロックダウン)も相次いだ。

 その反動のように、感染拡大が落ち着いた初夏、規制は緩み、国境の開放が進んだ。経済がもたないとの判断だったが、秋に再び危機が訪れる。

 10、11月には1日20万人もの感染が連日のように確認された。春のピーク時の4倍超だ。フランスでは6万人に達した日もあり、比較的安定していたはずのドイツや中東欧でも医療の危機が叫ばれた。欧州委は「出口戦略を急ぎ、規制を早く緩めすぎた面がある」とみる。

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