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 極寒の湖で気泡が氷に閉じ込められる「アイスバブル」。広く重なり合って見える様子は自然が作り上げる氷の芸術だ。著名な観察地の一つが北海道上士幌町の糠平湖(ぬかびらこ)。2019年1月、朝日に染まる山とともに一面のアイスバブルを撮影した竹見真由美さん(53)は「零下25度近い寒さの中で夜明けを待ち、遭遇できた別世界だった」と話す。

拡大する写真・図版厳冬期の糠平湖に広がるアイスバブル。朝日でピンクに染まっているのがニペソツ山(2013メートル)。右奥には旧士幌線のタウシュベツ川橋梁も見える。第36回「日本の自然」写真コンテスト(全日本写真連盟など主催)の入選作=竹見真由美さん撮影

 湖面に雪が積もれば見えないし、氷はすりガラスのように曇っていることも多い。ひがし大雪自然ガイドセンターの河田充代表(60)は「あの冬は雪が極端に少なく、冷え込みは厳しかった。2016年の連続台風で土砂と有機物が流れ込んだ影響が続き、湖底から大量のメタンガスが出ていた。特別な条件が重なり、奇跡のようなアイスバブルが見えた」と説明する。

 この冬、きれいに見えるかどうかは気象条件次第だ。氷が薄いこともあり、観察の際は注意を欠かさずに。(米山正寛)