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 無作為に選ばれた一般市民が地球温暖化について議論し、行政に対する提言をまとめる「気候市民会議」が11~12月、札幌市で開かれた。英国やフランスなど欧州で昨年ごろから広がり始めた。有識者や経済界代表ではなく市民が考え議論した内容を政策に吸い上げるのが特徴だ。「欧州で始まった脱炭素に向けたこうした議論の方法を、国内で実施するのは初めて」というが、温暖化議論の新たな形となりそうだ。

 欧州での気候市民会議は、政府や議会、自治体が電話番号などから無作為に選んだ市民を招集し、温室効果ガス排出を実質ゼロにする具体的な政策や行動を議論してもらう。提言を政策に取り入れることを狙う。

 「気候市民会議さっぽろ2020」は、北海道大や大阪大、国立環境研究所などのチームが市の協力を得て、オンラインで計4回、開いた。市が住民基本台帳から無作為に選んだ16歳以上の市民3千人に案内状を送付。応募した48人から年代や性別などが市の構成に近くなるように20人を選んだ。実行委員やアドバイザーとして、専門家や行政から25人がたずさわった。

拡大する写真・図版札幌市の温暖化対策に対する提言を議論する市民の参加者

 研究代表者の三上直之・北海道大学准教授は「今回は研究の一環だが、本格的な形でやってみて、日本でどのようにこの方法を導入し、活用できるか試行するのが目的」と話す。

 市は2月、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする目標を打ち出している。気候市民会議では、実現のために優先するべき対策やライフスタイルのあり方を議論した。

 論点は①温室効果ガス排出実質…

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