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 アルゴリズムで資産運用するアプリを開発するウェルスナビの柴山和久最高経営責任者(CEO)が朝日新聞のインタビューに応じ、「働く世代の豊かな老後に向けた投資をサポートしたい」と意気込みを語った。

 同社のサービスは、あらかじめ決められた上場投資信託(ETF)7本に、毎月定額で資金を積み立てていくもの。7本の配分比率を顧客のリスク許容度(5段階)に応じて自動で調整するのが特徴だ。

 こうしたサービスをめざそうと思ったきっかけは、米国人の妻の両親が「普通のサラリーマン」でありながら、数億円の老後資金を蓄えていたことだった。両親は特別な運用をしていたわけではなく、勤務先の福利厚生で使えるプライベート・バンクに任せっきりで、20年以上積み立てを続けただけだった。

 公的な社会保障が乏しい米国では、老後のために個人が自ら資産運用せざるを得ないため、若いうちから「長期・分散・積み立て」で運用することが定着しているという。

 一方、日本では退職金と公的年金に支えられ、「定年まで勤め上げること」が最大の老後の備えとされてきた。現役世代の資産運用ニーズもなく、退職して初めて投資をする人も多かった。退職金をまとめて株や投信につぎ込む投機的な運用で失敗するケースが少なくないのも、ノウハウの蓄積がないからだという。

 終身雇用の崩壊と少子高齢化で退職金や公的年金だけに頼るのは難しくなった日本。政府などは「貯蓄」から「投資」への流れを後押ししようとしているが、思うように進んでいない。柴山氏は「まずは多くの人に正しい資産運用を知っていただきたい」と話す。

 ウェルスナビは22日、東証マザーズ市場に上場し、初値は公開価格の1150円を上回る1725円。初値に基づく時価総額は775億円で、東証によると今年のマザーズ上場では2番目の規模となった。(吉田拓史)