[PR]

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸って健康被害を受けた元作業員や遺族らが賠償を求め、対応が遅れた国の責任が初めて確定した「東京訴訟」の原告団が23日、厚生労働省で田村憲久大臣と面会した。田村大臣は原告らに「おわび申し上げたい」と直接謝罪した上で、補償に向けた協議の場を作る意向を示した。

 原告団長の宮島和男さん(91)や弁護団らが約20分間、面会した。原告団は、係争中の建設アスベスト訴訟の早期和解や、補償基金の創設などを求める要求書を田村大臣に手渡した。田村大臣は、厚労省と原告団との協議の場を作るよう省内に指示したという。

 原告の一人、渡辺信俊さん(73)は面会後の記者会見で「被害者を何人も見送ってきた。『大臣が謝罪した』と死んだ仲間に良い報告ができ、胸がいっぱいだ」。弁護団の小野寺利孝団長は「国の責任を断罪する決定が、いかに大きかったかを改めて痛感した」と述べ、被害者救済のために早期に基金を作るように求めた。弁護団は25日午前10時~午後4時に電話相談会(0120・110・745)を開く。(吉田貴司)