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 米製薬大手ファイザーと新型コロナウイルスのワクチンを開発し、欧米では初の実用化にこぎ着けた独バイオ企業ビオンテックが、英国で確認された感染力が強いとされる変異種について、このワクチンが有効だとの見方を示した。ウール・シャヒン最高経営責任者(CEO)が22日の記者会見で話した。

 シャヒン氏は「このワクチンによる免疫応答は新たな変異種にも対処できる可能性が高い。科学的な確信があるが、実験して分かることで、実験には約2週間かかる」と語った。また、新たな変異種が出現した場合に、今回のワクチンで使われたRNAを使えば「理論上、技術的には6週間で開発できる」と話した。

 エズレム・テュレジ最高医療責任者は日本での承認について、海外の臨床試験(治験)のデータを日本で代用できるか調べる試験が行われており、「日本のデータと世界のデータについて日本の当局と議論している。当局は非常に熱心にデータを評価しており、日本での手続きも非常に早く進むと期待している」と述べた。

 一方、欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は21日、ビオンテックなどが開発したワクチンの使用を正式に承認した。「接種デー」と位置づける27日から加盟国が一斉に接種を始める。EUの専門機関の「欧州医薬品庁」(EMA)が21日に安全性や効果を確認したことを踏まえ、2~3日後だとしていた承認を同日中に出した。

 ただ、EMAは「ワクチンだけで日常生活が戻るわけではない」とし、マスクの着用や手洗いの励行を改めて呼びかけている。(ロンドン=下司佳代子、ブリュッセル=青田秀樹)