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 「桜を見る会」前日の夕食会の問題をめぐり、東京地検特捜部が安倍晋三前首相の不起訴処分を決めたことを受け、与野党は25日に安倍氏が国会で説明する場を設けることで合意した。公開される衆参両院の議院運営委員会に、安倍氏が出席する方向で調整している。

 また、安倍氏周辺によると、24日午後にも安倍氏本人が記者団に説明する方向だという。

 安倍氏は24日、「事実と異なる答弁があることが判明したので、答弁を訂正したい」との書面を代理人を通じて衆参両院議長に提出した。野党側は、安倍氏の首相在任中の答弁が「虚偽答弁だった」として、先の臨時国会から安倍氏の国会招致を求めていた。

 自民党執行部は、非公開で議事録にも残らない議院運営委員会の理事会の場で安倍氏が説明することも検討してきた。一方で野党側は、虚偽の答弁をした場合に偽証罪に問われる証人喚問や、一問一答形式で質疑ができる予算委員会への参考人招致を要求。立憲民主党の安住淳国会対策委員長は23日、「非公開はとんでもない話だ。絶対の条件は公開が大前提だ」と記者団に述べ、公開での開催を強く求めてきた。

 自民側も、公開しなければ国民の理解が得られないと判断した模様だが、証人喚問や予算委員会の開催には応じない方針。与野党は形式をめぐって24日、協議した。

 安倍氏をめぐっては、与党内からも説明を求める声が出ている。公明党の山口那津男代表は24日の党中央幹事会のあいさつで「いやしくも三権の長である総理大臣の国会における発言が事実と異なっていた。立法府の立場からもしっかりと弁明の機会を与えて対応する必要がある」と述べた。

 自民党の石井準一参院幹事長代理は「裏付けをとらずに正確な答弁を求める努力をしなかった我々与党にも責任がある」と語った。

 立憲民主党の依頼を受けた衆院調査局の調べによると、安倍氏は首相在任時に、国会で「事務所は関与していない」「明細書はない」「差額は補塡(ほてん)していない」との答弁を少なくとも118回繰り返していたことが判明している。安倍氏はこうした経緯について国会で釈明するものとみられる。