[PR]

 新聞記者らと賭けマージャンをしたとして、賭博などの容疑で告発された東京高検の黒川弘務・元検事長(63)を不起訴(起訴猶予)にした東京地検の処分について、東京第六検察審査会は賭博罪での「起訴相当」と議決した。法知識を熟知した検察幹部だったことを重視し、「社会の信頼を裏切った影響は大きい」とした。起訴猶予になった朝日新聞社員や産経新聞記者ら3人は、捜査が不十分として「不起訴不当」にした。

 議決は8日付で、24日に公表された。地検は議決を受けて改めて捜査する。黒川氏については、再び不起訴となり検審が「起訴すべきだ」と2度目の判断を示すと、強制的に起訴される。

 議決書によると、黒川氏は、コロナ禍で緊急事態宣言中の4~5月に都内の産経記者宅で、産経記者2人と朝日社員と賭けマージャンを4回した。1千点を100円に換算し、現金のやりとりは1回あたり数千円から2万円程度。約4年前からマージャンをしていた。

 検審は、検事長だった黒川氏は「違法行為を自制し抑止すべき立場にあった」と指摘。「規範意識が鈍麻している」とし、起訴猶予にした判断を「誤っている」と結論づけた。常習賭博罪での起訴を求める意見もあったが、判例などを踏まえ成立しないとした。

 朝日社員らについては賭博への規範意識が鈍っているとした上で、黒川氏と定期的にマージャンをした動機や事情が「判然としない」と再捜査を求めた。

 地検は7月、「賭け金が多額とはいえない」などとして4人を不起訴としたが、これを不服として、告発した市民団体などが検審に審査を申し立てていた。

 黒川氏は2019年1月に東京高検検事長に就任した。今年2月に退官予定だったが、政府が国家公務員法を解釈変更して定年を延長。野党などが批判する中、5月にマージャン問題が発覚し辞職した。

 東京地検の山元裕史・次席検事は「真摯(しんし)に受け止め、直ちに再捜査したい」とコメントした。