益田暢子
11月下旬、サッカーJ1の試合が始まる前の茨城県立カシマサッカースタジアムで、ちょっと不思議な乗り物を体験した。見た目はゴムでできたスクーター。ハンドルはあるが、アクセルやブレーキは別のリモコンで操作する。聞けば、この乗り物、空気を入れて膨らませる構造になっていて、乗らない時は折りたたんで持ち運べるという。詳しく話を聞こうと、開発拠点の東京大学を訪ねた。
乗り物の名前は、「poimo(ポイモ)」という。「Portable and Inflatable Mobility(持ち運びでき、空気で膨らませることができるモビリティー)」の略で、「風船構造」のモビリティーの開発は世界初とされる。
ポイモはスクーターのほかにも、バイクや車いす、ソファと数種類の形がある。車体に金属を一切使わない。ボディーボードなどの材料となる高強度の布地「ドロップスティッチファブリック」を使用。布と樹脂を複合した素材のため、簡単には「パンク」しないという。
総重量は、金属製の車輪やバッテリーを搭載したスクーター型が7.8キロ。車いす型は乗った人が手で動かすのでモーターやバッテリーを搭載せず、車輪も布製で重さは通常の車いすの半分の6.5キロ。
車いす型以外は1時間から1時…
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