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 菅義偉首相は24日夜、安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」の前日に開いた夕食会の問題をめぐり、官房長官時代の自らの説明について「事実と異なる答弁に私自身もなってしまい、国民に大変申し訳ない」と陳謝した。だが、安倍氏に「確認しながら答弁した。それに尽きる」などとして、事態を招いた原因や責任については説明せず、桜を見る会の招待者名簿などの再調査を行うことについても否定的な考えを示した。

 首相は、安倍氏の公設第1秘書が政治資金規正法違反(不記載)の罪で略式起訴されたことを受けて、首相官邸で記者団の取材に答えた。「国会において安倍前総理が説明を行ってきたことと事実が違っていた。ここについては重く受け止めたい」としたものの、自らは「必要に応じて前総理に確認しながら答弁した」「(安倍氏の)個人の政治団体(の問題)であり、(首相主催の)桜を見る会とは違う」と釈明。事実と異なる答弁が行われた原因を問われても「私はよくわからない」と語った。

 都内の高級ホテルが会場で、会費が1人5千円だったことは国会質疑で野党が「安すぎる」などと指摘していた。こうした疑問点を「丁寧に聞き入れれば防げたのでは」との問いに対しても、首相は「ホテルの料金設定は、それぞれに行われている。(夕食会は)私個人のことでなく、ほかの政治家の政治活動の一つだ。いくら官房長官でも確認することはできなかった」と開き直った。

 桜を見る会をめぐっては、招待プロセスが不透明だった問題が指摘されてきたが、政府側は「招待者名簿は廃棄済みで確認できない」などと説明している。「政治の責任で再調査する考えは」と問われたが、首相は、今月上旬まで開かれていた臨時国会と、今年の通常国会で「質疑応答がきちっと行われてきている。(再調査の)予定はない」と述べた。「司法の捜査が終わり、政治で調査が必要な局面ではないか」と聞かれても、「国会答弁の時には司法の調査はなかったと思う」と答えるだけだった。(菅原普、井上昇)