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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の周辺住民4182人が25日、米軍機の騒音被害を訴え、国を相手に夜間・早朝の飛行差し止めや損害賠償を求めて那覇地裁沖縄支部に提訴した。普天間飛行場での飛行差し止めを求める爆音訴訟としては、2002年、12年の提訴に続く第3次の訴訟で原告数は過去最多。

 訴状によると、原告側は米軍機の騒音により、高血圧といった健康被害などを受けていると主張。午後10時から午前6時までの飛行差し止めや慰謝料など1人当たり月額3万3千円の損害賠償を求めている。第2次訴訟の提訴後に起きた16年のオスプレイ大破事故や17年の小学校へのヘリ窓落下などを挙げ、墜落などの危険性も訴えている。

 原告は宜野湾市、浦添市、北中城村のうち、「うるささ指数」(W値)と呼ばれる数値が75以上とされる区域の居住者。これまでの訴訟では、この区域の原告への損害賠償を認める判断が定着し、確定判決では最大で月額約1万2千円の賠償を国に命じている。一方で飛行差し止めについては「国は米軍機の運航を規制できる立場にない」として退けられている。

 県の資料によると、普天間飛行場周辺に県などが設置している13の騒音測定地点のうち19年度は1年の平均値が2カ所で基準値を超えた。また、飛行場南側の地点では、普天間に常駐していない外来機である戦闘機により、19年5月、測定が始まった1998年以来最大となる124・5デシベルを記録した。

 1次、2次訴訟にも参加した訴訟団の島田善次団長(80)は、12年以降に沖縄に配備されたオスプレイや外来機により、以前よりも騒音がひどくなったと感じているという。提訴前に「1次、2次で、私たちが求めてきた『静かな日々を返せ』。それが実現していない」と語った。

 訴訟団は来年3月にも追加提訴を予定。計5千人の原告数をめざしている。

 沖縄防衛局は「訴状が送達されていないのでコメントは差し控える」としている。(岡田将平)