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 金魚の産地で知られる奈良県大和郡山市で、大量の金魚が用水路に投棄される動画がユーチューブに投稿された。朝日新聞社の取材で、投棄したのは市内の養殖業者と分かった。この業者は事実を認め、「売り物にならない金魚だが、処分するのもどうかと思い、用水路に流した」などと説明している。

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 動画(約13分)は今月中旬に投稿され、11月ごろ撮影されたらしい。軽トラックでやってきた2人が、大きなたらい3杯分の金魚を次々と用水路に流し入れ、すぐに走り去った。撮影者は居合わせた人物とみられ、「死んでるのもいるし、弱ってるのもいっぱいいる」「(用水路に大量の金魚がいる)この状態は、去年もおととしも見た」などと音声が入っている。

 県郡山金魚漁業協同組合の関係者によると、投棄した業者は同組合に加入していない。業者は取材に対して「知り合い2人に(投棄を)手伝ってもらった。毎年やっているわけではない。注意されたので、もうやらない」と話した。投棄した金魚は、色や形で選別されたもので、「1千匹ほどではないか」という。

 市農業水産課によると、動画についての苦情が21日に一般住民から寄せられた。22日には、市内の養殖業者に対して不法投棄をしないよう求める文書を配布したという。乾義郎課長は「環境問題にもなるので、やめてほしい。伝統産業のブランドイメージを損ないかねない行為だ」と嘆いている。(伊藤誠、米田千佐子)