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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、産後うつに苦しむ母親が増えている。育児で心身が疲弊する中、他者との接点が減り、孤立しやすい状況が生まれているためだ。「誰もがなりうる」という身近な病に、私たちはどう向き合い、母親たちを支えることができるだろうか。

拡大する写真・図版駆け寄ってきた1歳の栞ちゃんを抱きしめる中原光さん=2020年12月3日、大阪府箕面市、関田航撮影

 横浜市立大学教授の宮城悦子医師らの研究グループが2020年9月、厚生労働省から研究費の助成を受けて日本で妊婦約5千人と同年に出産した女性約3千人の計約8千人を調査した結果、速報値で3割以上がうつのリスクが高いと分かった。感染者が多い都市部では、特にその傾向が強かったという。コロナ禍前の研究者らの調査では、発症割合は世界平均で10~15%ほど。コロナ禍の日本は深刻な状況になっている可能性がある。

「私が悪い」 募った自責の念

 大阪府箕面(みのお)市の中原光(ひかり)さん(33)も、産後うつに苦しんだ一人だ。19年4月に長女・栞(しおり)ちゃん(1)を出産後、入院中から心の異変を感じていた。なかなか母乳を飲まず、体重が思うように増えない栞ちゃんを見て「私のおっぱいが出ていないからじゃないか」と不安が募った。昼夜関係なく3時間おきに授乳せねばならず、睡眠不足が続いた。授乳室では、授乳がうまくいかず泣き出す母親を見かけた。「大丈夫、うちも全然飲まへんよ」と励まし合った。

 1週間の入院を経て、吹田市の実家へ栞ちゃんと2人で里帰りした。母親と子育ての方針ですれ違い、さらに気持ちが落ち込んだ。母親のアドバイスが助産師の指導と異なり、「何を信じたらいいのか分からない」と混乱する中、栞ちゃんが体調を崩したこともあった。

 授乳後に眠ったはずの栞ちゃん…

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