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 東日本大震災の直後から被災地に絵本を届け続けた盛岡市の「3・11絵本プロジェクトいわて」が、来年3月の報告会をもって10年間の活動を終える。届けた本は約12万冊に上る。

 プロジェクトのメンバーは今月13日、陸前高田市を訪れた。被災地訪問はこれが最後。絵本の朗読会の後、参加した親子連れに本をプレゼントした。母親と訪れた熊谷藍子さん(6)は「三枚のお札」の絵本を選んだ。保育園の発表会で劇を披露したといい、「小僧の役をした。読むのが楽しみ」と笑顔を見せた。

 プロジェクトは、八幡平市在住の絵本編集者、末盛千枝子さんら有志が集まり、2011年3月24日にスタート。2カ月ほどで全国から約23万冊が集まり、青森、岩手、宮城、福島へ計約12万冊を届けた。残りは盛岡市内の小学校や保育園で活用されている。事務局長の赤沢千鶴さん(68)は「『宝物にするから!』と笑う子どもたちの姿に助けられた」と振り返る。

 当初から「10年」を目標に活動してきた。節目を迎える来年3月でプロジェクトを終えられるよう、今年3月で寄付の受け付けは中止した。定期的に決まった額を振り込んでくれた支援者もおり、「とても恵まれた活動だった」という。

 「えほんカー」は6台全てが県内の読み聞かせグループなどへ寄贈され、プロジェクト終了後も子どもたちに絵本を届ける。赤沢さんは「まいた種が育ったようでうれしい」と話した。(御船紗子