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バイデン政権へ どうなる朝鮮半島(6)

 徴用工問題に端を発した日韓関係の悪化は、日米韓の安全保障協力への懸念も招いた。米国の政権交代で予想される変化について、日韓関係や安全保障に詳しい韓国国防大学校の朴栄濬教授(57)に聞いた。

 ――2018年に、海上自衛隊の旭日(きょくじつ)旗掲揚をめぐる韓国の反発や、韓国艦艇による海自機へのレーダー照射問題が起きて以降、日韓の防衛当局はぎくしゃくした関係を続けています。

パク・ヨンジュン 東大大学院で国際政治学の博士号を取得し、2003年に韓国国防大学校の教授に就任。米ハーバード大の訪問学者、韓国平和学会長、韓国現代日本学会長なども歴任し、主に日本の政治外交や東アジアの国際安全保障を研究する。

 「韓国軍と自衛隊による防衛交流や海上救難訓練などが途絶えている。19年には文在寅(ムンジェイン)政権が、韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を日本側に通告した。米国の強い懸念を受けて踏みとどまったが、韓日の歴史問題が安全保障協力にも影響を与えており、憂慮している」

 「GSOMIAは韓日の安全保障協力の象徴であり、定期的な情報交換は双方にとって有益だ。例えば北朝鮮から弾道ミサイルが発射された場合、地理的に近い韓国と、日本沿海にイージス艦を展開する日本が、米国とも情報を共有することで正確な評価を可能にしてきた。協定の破棄はあってはならない」

 ――北朝鮮の短距離ミサイル発射に対し、トランプ政権は静観してきました。

 「米国に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではないからだが、バイデン次期政権は違う。同盟関係を重視し、韓国や日本の安全を脅かす短距離ミサイルの発射にも敏感に反応するだろう。挑発行動を繰り返せば、制裁強化に動く可能性もある」

 ――「米国第一」を掲げる米国のトランプ大統領は、日韓関係の現状に関心を払ってきませんでした。

 「バイデン次期政権の国務長官には、韓国や日本との同盟関係を重視したオバマ政権で国務副長官を務めたブリンケン氏が就任する。副長官時代は歴史問題をめぐる韓日の葛藤の解消に努めようとした。今後、ブリンケン氏を中心に韓日双方に関係改善を強く要求してくる可能性が高い」

 ――米国の新政権は日韓にどのような役割を期待してくるのでしょうか。

 「覇権主義の中国に対抗するた…

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