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 来年1月16日に最後のシーズンが開幕するラグビー・トップリーグ。昨年のワールドカップ(W杯)日本大会を盛り上げた選手らが久々の公式戦に備える一方で、2022年1月に始まる新リーグの準備は遅れている。各チームのフロントと日本ラグビー協会との足並みが、なかなかそろわない。

 「今月中の公表は見送る。今の(コロナ禍の)社会情勢で、事務的な調整に時間がかかっている」

 16日の日本協会理事会後。岩渕健輔専務理事は、新リーグの現状について報道陣にそう説明した。

 新リーグは、レベルの高いチーム同士の接戦を増やして競技力を高めるだけでなく、試合の運営権を日本協会から各チームに委譲し、運営の「プロ化」を目指す。25チームが参入意思を示し、1~3部のチーム数などを年内に発表する予定だったが、先送りされた。

 岩渕専務理事はコロナ禍を理由に挙げたが、問題はそれだけではない。

 「主催試合の興行体制の整備」など新リーグへの参入要件は既にリーグ側から各チームに示され、両者で1月に合意していた。ただ、1~3部の振り分けについては明確な選定基準がなかった。複数の関係者によると、日本協会の新リーグ準備室が定めようとしていたその基準などに一部のチームが反発し、準備が止まっていたという。

 新リーグ構想を巡っては、昨年のW杯前、清宮克幸副会長がプロリーグを創設する意向を表明して話題となった。W杯開催地を各チームのホームとするアイデアとともに、世界トップ選手が集い、収益性を高めた「世界最高峰リーグ」を理想に掲げたが、現在の企業スポーツの枠を超えた発想、そして強引とも取れる手法に反発が相次いだ。

 こうした状況を踏まえ、日本協会は法学者の谷口真由美理事を新たに準備室長に据えてチーム側との交渉を進めてきた。

 一番の課題となるホームスタジアムについては、3年以内に1万5千人収容の会場を確保することを、1部に入るチームの「努力目標」とした。収支の透明化を柱とする事業計画の策定も参入要件に入れた。

 緩やかに改革を進めようとする谷口理事の姿勢に、当初は各チームも理解を示していた。

 しかし、作業が進むにつれ、参入要件の到達度にチーム間で差が出てきた。すると、今度は谷口理事に対する反発が一部のチームで強まった。

 谷口理事は、ラグビー界でのし…

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