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 旧ユーゴスラビアのクロアチア中部で29日午後0時20分ごろ、マグニチュード(M)6・4の地震があり、同国メディアは7人が死亡したと伝えた。震源地に近いペトリニャやシサクなどでは多くの建物が倒壊。余震とみられる地震が続く中、軍も投入した救助作業が続いている。

 同国内務省によると、29日夜(日本時間30日午前)までに少なくとも20人がけがをしており、うち6人が重体だという。崩れた建物に取り残されている人もいるとみられ、被害がさらに拡大する可能性がある。

 AP通信などによると、震源は首都ザグレブの南東約46キロ。ペトリニャでは病院や保育所など多くの建物が倒壊し、12歳の女児が死亡した。町長は地元メディアに「地震で町の半分が破壊された」と語った。

 同国メディアによると、被災地からザグレブに通じる橋が損壊し、交通網が一部で遮断されたため、ヘリコプターを使って被災した地域の入院患者を移送しているという。ペトリニャなどでは停電したうえ電話が不通となり、病院のスタッフが懐中電灯を手に、入院患者の移送を待っていると報じている。

 地震の影響で、新型コロナウイルスの感染拡大防止の対応も難しくなっている。

 同国のプレンコビッチ首相は同日、県をまたぐ移動を禁止する措置を解除すると表明した。被災地の新型コロナ患者を、ザグレブのスポーツ施設に臨時に造られた救急医療センターで受け入れるという。

 イタリア国立地球物理学火山研究所(INGV)によると、29日のクロアチアの地震は、2016年にイタリア中部アマトリーチェ付近で発生し、280人以上が死亡した大地震の4倍の地震エネルギーだったという。(ローマ=河原田慎一)