【動画】「もう一度会いたい」。思い浮かべるのは30年前の姉の顔=寺尾佳恵撮影
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 ふとしたときに押し入れにある菓子箱に手を伸ばす。中にしまってあるのは手紙。「毎日頑張りすぎてませんか」「奈津ちゃんの幸せを日々願っております」。手書きの文字に目を落とすうち、ほっこりした気持ちになる。もう何回読み返したか。浮かぶのは、あの時の穏やかな笑顔だ。

 高知市の高橋奈津子さん(57)が幼いころ、周りに一人っ子は少なかった。幼稚園で仲良しのリエちゃんにも妹ができた。母に「きょうだいがほしい」とだだをこねた。友だちがきょうだいと遊ぶ姿を見て、さみしさとうらやましさを感じていた。

 高校生の時、法事で集まった親戚が母に「もう言うたらええやん」と話すのが聞こえた。「え、何の話?」。母は表情も変えず、「離れ離れになった子どもがいる」と話し始めた。夫を結核で亡くし、再婚するとき2人の間にいた幼い娘を手放していた。

 「ほんま?」

 驚き以上に、姉がいるうれしさがあった。

〈記事に寄せられた感想から〉
「私自身に起こったこととあまりに似ていて、記事を読んで涙が。昨年、私の長年のわだかまりは解消して60年ぶりに柔らかな気持ちで実母、養母の写真を見られるようになりました。姉妹の記事を読んで、私もこれからの人生を穏やかな気持ちで過ごしたいと感じました」

 姉さんに会ってみないか。親戚…

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