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 さんさんと降り注ぐ太陽の下で育った藻を豚のエサに混ぜ、地元のブランド豚を誕生させる――。そんな構想を胸に、世界市場で戦う国内最大手の自動車部品メーカーと熊本県天草市の高校生がタッグを組んだ。両者の挑戦は約4年前から始まっている。

 デンソー(愛知県刈谷市)は石油の代わりとなるバイオ燃料の原料などに生かそうと、2008年から「微細藻類」の研究開発を続けている。同社の拠点がある熊本県天草市で、その藻の利用をカリキュラムに採り入れた高校がある。

バイオ燃料の原料の「藻」が豚のエサ

 熊本県立天草拓心高校。豚舎を訪ねると、丸々と肥えた親豚2匹と子豚12匹を飼っていた。生物生産科の生徒が藻を配合した飼料と通常の飼料とを使い、育ち具合や肉質、体調の違いなどを調べているという。

 藻を配合することによって、子豚の飼育期間が通常より短くなること、肉質もうまみ成分であるグルタミン酸を多く含むことなど、藻の効果がわかってきた。ゆくゆくは、地域と連携し天草発のブランド豚として販売を目指す構想だ。

 生物生産科2年の森勇斗さん(17)は藻が豚の飼料となることに最初「えっ」と驚いたという。ブランド化構想や藻の効果などを知り、いまは「いけるんじゃない」と感じている。授業をきっかけに畜産系の仕事への関心も高まり、「(天草の)畜産が盛り上がっていけばいいな」と話す。

豚の腸内環境も整える?

 同校での実験や研究を通じて、藻が入った飼料を食べた豚は汚物が通常より臭わず、豚の腸内環境を整えている可能性があることもわかってきた。地元の養豚会社に協力してもらい、昨年10月からは藻入りの飼料を同社の豚の一部に与え、効果を確認してもらっている。学校での成果が地域との共同研究へと広がっており、デンソーも腸内環境を整えるそのメカニズムなどの研究を深めている。

 学校がある天草は、漁業や畜産…

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