[PR]

 立憲民主党が31日にオンライン形式で開いた党大会で、枝野幸男代表らの演説には、コロナ禍で生活に苦しむ人々の声が多く盛り込まれていた。

 枝野氏は、「日本の新型感染症対策における最大の障害は、政府の姿勢だと言わざるを得ない。国民生活の現場が見えていない。国民に丁寧に説明し、呼びかける言葉を持っていない」と菅政権を批判した。

 続けて「私たちは、昨年はじめの感染拡大以降、さまざまな場所で、専門家や支援者、誰よりも当事者のみなさんに直接お話を聞く場を重ねてきた」と語り、立憲がヒアリングなどで聞いてきた飲食店従業員などの声を演説に盛り込んだ。

拡大する写真・図版オンラインで開かれた立憲民主党の定期大会であいさつする枝野代表=2021年1月31日午後1時5分、東京都内のホテル、代表撮影

 子育てをしながら大手飲食チェーンでアルバイトとして働いてきた女性が休業支援金を受け取れず、「政治は私たちを見捨てるんでしょうか」と涙をこらえながら訴えたことなどを紹介した。

 その上で、枝野氏は「今、苦しい立場に追いやられている方々は、本当に自助努力が足りないのか」「遅きに失した政府の対応によって、廃業や倒産、解雇の危機にひんしている飲食業界は、自己責任でしょうか」「子どもを育てるためにパートで家計を支えていた女性が、休業支援金を受け取れず、生活の見通しが立たないのは自己責任でしょうか」と指摘し、「断じて違う。政治にこそ責任がある」と訴えた。

 コロナ禍で生活に苦しむ当事者をめぐっては、立憲の川内博史衆院議員が衆院予算委で、「救えるのは首相しかいない」として、「彼ら、彼女らにお会いいただき今の状況というものをしっかりと把握しようと、ここで約束していただけないか」と直談判。首相が「それは、させていただく」と応じたことから、29日に、休業支援金を受け取れない大企業の非正規労働者やシングルマザーら6人と首相との面会が実現した。

拡大する写真・図版コロナによって困窮している当事者らと、菅義偉首相の面談を終え会見する立憲民主党の川内博史衆議院議員=2021年1月29日午後6時6分、首相官邸、恵原弘太郎撮影

 当事者らは、首相に対し、休業支援の対象とならない大企業の非正規労働者を対象にすることや、低所得の子育て世帯に、子どもの入学や進級に備えた給付金を支給することを要望。首相は「今ある制度を含めて何らか検討する」と述べた。(吉川真布)