【動画】コロナ禍の日本で医療にたどりつけない外国人の事例を語るサッキャ・サンディープ医師
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新型コロナは、人々の暮らしを変えました。苦境に立つ人たちをどう支えるか。声は政治に届いているのでしょうか。シリーズで考えます。

 日本で暮らす外国人もコロナ禍に苦しむ。追い打ちをかけるのが、言葉の壁と日本社会の厳しい目。安心して必要な医療を受けられる――。そんな状況は生み出せるのか。

入所を断念、妻子も感染

 緊急事態宣言が出されていた昨年5月初めのこと。日本で暮らすネパールの人々の団体「海外在住ネパール人協会日本支部」のサッキャ・サンディープ医師(38)は、仲間からの報告に驚いた。カレー料理店のコックとして働く神奈川県のネパール人男性が新型コロナに感染したが、隔離のために県が用意した宿泊療養施設に入るのをあきらめたというのだ。自宅療養したが、妻と子も感染したと聞いた。

 サンディープさんは18歳で来日。東京医科歯科大学を卒業後、日本で循環器内科の医師になり、13年が経つ。「日本で患者が施設に入れないなんて」

 事情を調べると、男性は軽い頭痛、倦怠(けんたい)感と微熱の症状があり検査。陽性と診断され、保健所から民間の送迎車が派遣された。だが、その場で、日々の健康状態の報告のために日本語での読み書きができなければならないことや、施設が宗教食に対応していないことなどを知らされたため、男性は自宅にとどまる判断をしたという。

拡大する写真・図版出張診療を行うサッキャ・サンディープ医師=2015年10月1日、ネパール・シンデゥパルチョク郡、本人提供

 「宿泊費を自己負担しなければいけないのでは、という不安もあったそうです」とサンディープさん。新型コロナの感染者が隔離を兼ねて宿泊療養する費用は公費で賄われる。そんな情報は十分に浸透していなかった。県の担当者は、当初は日本語ができない人の入所を断った事例もあったと認める。

「差別の標的に」 分科会も懸念

 コロナ禍の日本で暮らす外国人…

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