山崎毅朗、二宮俊彦
拡大するデザイン・花岡紗季
それは「事件性なし」として運ばれてきた遺体の解剖だった。
産後間もなく実家に帰省していた30代女性の遺体。遺族の承諾を得て死因を明らかにする「承諾解剖」のため運ばれてきた。
遺体に目立った異状はなかった。だが、つぶさに見ていくと、「溢血(いっけつ)点」と呼ばれる、窒息したときに現れる斑点が、顔から首にかけてわずかにあった。
頸部(けいぶ)を切開してみると、皮下出血が鮮明に現れた。それは人の指の形を示していた。解剖は中断され、事件性を見極める「司法解剖」に切り替えるため、警察官が裁判所へ走った。
司法解剖の結果、女性は病死で…
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朝日新聞社会部