奥村智司
拡大する雑誌づくりへの思いを語る国本真治さん=2020年12月9日午後1時48分、鹿児島県屋久島町平内、屋久島通信員・武田剛撮影
荒海に臨む断崖の奇岩が大写しになった表紙をめくると、夕暮れの海浜砂丘やエキゾチックな祭礼など、目を奪われるような写真が並ぶ。屋久島からトカラ列島、奄美群島と連なる鹿児島の島々ならではの光景だ。
「世界の文化や自然、旅のドキュメント」をテーマにした雑誌「サウンターマガジン」第2号。編集者の国本真治さん(45)は「トカラはネットで調べても情報が乏しい。現代の日本に残された数少ない『秘境』と感じていた」と話す。
勤めていた東京の出版社を辞めて2018年から屋久島に定住し、翌年に島で出版レーベルを立ち上げ、この雑誌を創刊。半年に1回のペースで発行し、昨年11月に第3号を出した。
「編集長で発行人で社長。ひとりで全てを決めることができる」のが面白いという。旅雑誌だが、はやりのスポットは見向きもせず、国内外で自分が好きな場所、気になっている地方を取り上げる。第一線で活躍する写真家やデザイナーを使い、細部までこだわる。サウンターは英語で「ぶらぶら歩く」の意味がある。初号は価格が2500円の「高級品」だが、2千部をほぼ完売した。
拡大する鹿児島市の書店に期間限定で設けられた「サウンターマガジン」の特設売り場=2020年12月2020年12月6日、鹿児島市呉服町
東京時代、人気のカルチャー誌…
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朝日新聞社会部