WHO事務局長、母国に異例の言及「弟と連絡とれない」

有料記事

ロンドン=下司佳代子
[PR]

 「2020年は私にとって困難な年だった。新型コロナウイルスだけでなく、母国エチオピアが苦難に陥っているからだ」。世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は、12月28日の記者会見で、1年をこう振り返った。国連機関のトップとして、テドロス氏が自国の政治状況に自ら言及するのは異例だ。

 テドロス氏は「壊滅的な戦争が私の故郷で起きている。弟を含めて親戚がたくさんいるが、どこにいるのか分からない。連絡もとれなくなっている」と明かした。言葉をかみしめるようにしながら「母国が心配だ。状況は悪化している。こうした気持ちを抱えていることは非常につらかった」と述べた。

 一方「希望もある。力をあわせれば解決策はある」とも語った。「互いへの思いやりがないと、世界は困難に陥る。私たちはそれを経験してきた」として、国際社会に対し、「平和、連帯、思いやりの道を選んで欲しい」と呼びかけた。

 エチオピアでは20年11月…

この記事は有料記事です。残り370文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[もっと見る]