その契約、取り消せないかも 高3で「成人」、注意点は

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栗田優美
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 今の高校1年生が3年生になる2022年4月から、成人(成年)の年齢が18歳に引き下げられます。保護者の同意なしにできることが増えますが、それにともない消費者トラブルに巻き込まれることを心配する声もあります。

使えなくなる「未成年者取り消し権」

 「みなさんは18歳の誕生日に、成人になります。審査に通ればローンを組んだり、クレジットカードを契約したりできますが、それまでに知っておいてほしいことがあります」

 昨年12月中旬、東京都江戸川区の都立葛西工業高校。体育館に集まった1年生約180人に、SMBCコンシューマーファイナンスの大浦勝也さんが語りかけた。

 社会に出る前にお金に関する知識や判断力を養ってもらおうと、同社が各地の高校や専門学校で続ける教育活動の一環。卒業後に就職する生徒が多い同校も、都教育委員会を通じて依頼した。

 未成年のうちは、何らかの契約をしても、保護者の同意がないなどの条件を満たせば無効にできる「未成年者取り消し権」がある。代金を払う義務がなくなり、すでに払った分の返還請求もできる。大浦さんは、成人すればこの権利が使えなくなること、ローンやクレジットの利点・欠点、信用情報とは何か、などを解説した。

 授業の後、市川紫雪(しゆき)さん(16)は「高校卒業前でも自分の意思だけで部屋を借りられるようになるなど、考えたこともなかった」。鈴木倖哉(こうや)さん(16)は、成人年齢の引き下げに反対だ。「高校3年生では、大人という自覚が足りないのでは。トラブルに巻き込まれる可能性が高くなりそう」と心配する。

 学習指導要領の改訂で、22年度には高校に「公共」の科目ができ、契約や消費者の権利についての教育が手厚くなる。ただ、今の生徒らはそのはざまにある。

 こうしたことを見越して対応…

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