試算で減るはずが…大阪の重症者増 元気な高齢者が感染

新型コロナウイルス

森下裕介
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 大阪府内で新型コロナウイルスの重症患者が増加傾向にある。年明けも過去最多を更新しており、府の想定を上回る勢いだ。首都圏とは異なり、新規感染者の急拡大とはなっていないが、重症化しやすい高齢者の割合が多いことに加え、府は「元気な高齢者」が感染していることが背景にあると分析している。

 重症者数は昨年12月10日以降、連日150人を超えている。年明けも1日と2日は過去最多に並ぶ165人。3日は169人、4日は171人とそれぞれ過去最多を更新した。5日は161人だったが、重症病床236の使用率は68・2%と、医療態勢の逼迫(ひっぱく)が続いている。

 昨夏の第2波の感染状況をもとに府は12月3日、新規感染者が11日まで1・2倍で増える場合と横ばいの場合の二つの試算を出した。1・2倍で増えると重症患者は25日から減少に転じるとしており、横ばいの場合は20日から減少するとみていた。

 新規感染者数だけをみれば、緊急事態宣言を要請している首都圏に比べると落ち着いている。府内の新規感染者の1週間平均は、12月4日までの376人がピークで、22日以降は200人台で推移。吉村洋文知事は12月25日に「感染は減少傾向。この状態が続けば(医療態勢の)逼迫度は薄くなることは明らか」と話していた。

 しかし、府の予想に反して重症患者は増え続けた。理由の一つについて府は「現役世代と同じような日常生活を送り、立ち寄り先が多い活動的な高齢者が感染し、重症化する例が多い」とみている。

 昨年10月10日~12月23日に重症化した524人を分析したところ、60代以上の感染経路不明者は6割近くを占めていた。医療機関や高齢者施設で感染した高齢者は1割以下に留まった。入院先や入所先で感染した場合は「感染経路不明」となることはほとんどないという。吉村知事も4日、記者団に「市中感染が広がれば高齢者にも広がりやすい。大切なのは市中感染を防ぐことだ」と話した。

 重症患者が多い主な理由としては、重症化しやすい高齢の感染者の多さもある。昨年11月29日~12月24日の60代以上の新規感染者は2805人で、全体に占める割合は33・1%。同時期の東京都は2482人で全体の18・0%で、実数と割合ともに大阪府が上回っていた。高齢者関連施設が東京に比べて多いという事情もある。(森下裕介)

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