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 (5日、全国高校ラグビー大会準決勝 京都成章24―21東福岡)

 3点差に迫られた後半23分、京都成章が一瞬で流れを奪い返した。敵陣25メートル付近、途中出場のフッカー小池勇斗(3年)のタックルを皮切りに、激しい防御でボールを奪うと、SH宮尾昌典(3年)が持ち出し、即座に左へパスを出す。フランカー四宮勇斗(同)が相手を置き去りにインゴールへ駆け込んだ。

 「速さ」で勝負する。FW陣に自信を持つが、この日はそう決めていた。前日、選手だけで2時間半のミーティングを行い「東福岡は左右に展開する分、寄ってくるのは遅い」と分析していた。

 7―7だった前半28分の勝ち越しトライは、宮尾を起点に右へ展開し、最後はWTB中川湧真(3年)が鋭いステップで防御を振り切った。後半5分にはSO大島泰真(2年)が、大外を駆け上がるWTB倉田渉(同)へ絶妙のキックパスを通し、追加点を生んだ。鮮やかなアタックで、全国屈指の強豪を後手に回らせた。

 同じ京都には、全国制覇4度の伏見工(現・京都工学院)がいる。その背を追って力をつけてきた。花園出場は7大会連続13回目。過去3度、4強まで進んだが、準決勝の壁を破ったのは今大会が初めてだ。

 「勝った瞬間にあふれ出てくるものがあった。次も勝つしかない」と宮尾。湯浅泰正監督は「色々なスキルや戦術、持っているものを出してくれた。決勝でも自分たちの力を出してほしい」。3大会連続で決勝に進んできた桐蔭学園にぶつかっていく。(大坂尚子)