近づく受験、感染対策のポイントは 家族も行動に要注意
Q 本格的な受験シーズンが近づいています。新型コロナの感染防止のため、受験生や家族は何に気をつけておくべきでしょうか。
A 子供はウイルスを体内に取り込む「受容体」の量が大人より少なく、感染しにくいといわれています。感染拡大のニュースに接すると心配になるでしょうが、過度に怖がる必要はありません。
そのうえで、リスクのある行動はできるだけ避けてください。学校でのマスクを外してのおしゃべりや、3密な場所へ行くのは控えましょう。入試の2週間ほど前からは、家族も外での会食を減らすなど、ウイルスを家庭に持ち込まないように気を配っていただきたいと思います。
より気をつけるとすれば、試験の2週間前から家庭内でも、話す際にはマスクをしたり、ご飯はなるべく一緒に食べなかったりするのも、ひとつの対策です。そうすれば、家族の誰かが発症したとしても、濃厚接触者になるリスクは下げられます。
試験会場での受験そのものは、距離を取って静かに受けるので、感染リスクの低い行為です。きちんとマスクをして、こまめに手洗いやアルコール消毒をしていれば、会場でクラスターが起きる可能性は低いとみています。
いつもと違う状況下なので、受験生はもちろん、保護者や学校関係者の負担は大きいですが、この冬を乗りきることができれば、今後の受験シーズンのモデルケースになります。(聞き手・土屋亮)
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わだ・こうじ 国際医療福祉大学医学部教授(公衆衛生学)。学校での感染症対策に関する文部科学省の有識者懇談会委員も務める。

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