新聞を読んで「スカッとした」?記事バラ売り時代の悩み

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多事奏論・高橋純子(編集委員)

 2カ月ほど前、ある女性読者(60)のご自宅を訪ねた。年に数回、私が書いた記事への長文の批判を、その記事の文体に似せて自筆でつづり、ファクスで送ってくれる。保守を自認されているその筆は辛辣(しんらつ)だが、しっかり読み込んだ上で書かれていることがわかる。どんな人なんだろう?

 ――あの、どうして朝日新聞を購読してくださってるんですか?

 「『敵』がこの国をどう変えたいと考えているかを勉強するためです。近所のうどん屋さんでたまに産経新聞を読むと『あ~生き返った!』と思うけど、私は息抜きに新聞読んでるんじゃないから」

 毎朝、赤ペンで線を引きながら読み、引っかかった箇所にコメントを書き込んでいく。真っ赤っかになった記事の筆者には「伝えなきゃいけない」と思うから、赤いコメントをつなげて下書きをし、それをさらに清書する。3時間はかかるという。

 「書くことで、自分が何を保…

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