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 今冬は特に12月上旬から立て続けに強い寒気が流れ込んだことが秋田県南部の積雪の多さにつながっていると秋田地方気象台はみる。横手市では、12月14~16日の48時間降雪量が同月観測史上最高の94センチを記録。12月中旬の寒波での雪が解けきらないまま年末年始に再び強い寒気が襲った。

 さらに急速に発達する低気圧の影響で日本海側では7~8日に大荒れの天候が予想される。気象台によると、8日朝までの予想降雪量(24時間)は平野部の多いところで40センチ、山沿いで60センチ。横手市や湯沢市では、積雪の観測記録を更新する可能性もあり、気象台は警戒を呼びかけている。

 なぜ寒気が次々と流れ込むのか。気象予報士でAAB気象キャスターの和田幸一郎さんは、偏西風が日本付近で南に蛇行し、大陸からの寒気が日本上空に入りやすいと解説する。さらに、日本海の海水温が秋田付近でも10度台と比較的高く、水蒸気の供給が多く、雪雲が発達しやすいという。

 県南部が有数の豪雪地帯なのは奥羽山脈と出羽山地がL字形にぶつかり、雪雲が大雪を降らせやすい地形のためだ。今年は山間部に位置する湯沢市湯の岱より、横手市横手の積雪量が多いが、和田さんは「今季はとくに雪雲が横手市方面に流れ込む気象状況が多く発生した」と話す。

 自宅などの雪下ろしや除雪作業中の事故が後を絶たない。県によると、今冬の雪による人的被害は6日午後3時時点で106人。亡くなった7人のうち3人は落雪による。

 「足元だけでなく、屋根の雪の状況をよく確認して。暖かいと雪が緩むので寒い日以上にリスクが高まる」と、防災科学技術研究所の新庄雪氷環境実験所(山形県新庄市)の小杉健二室長(57)は指摘する。「軒下にいるのはできるだけ短時間とし、落雪に巻き込まれたときのために複数人で行動し、落雪の衝撃に備えてヘルメット着用を」と呼びかける。

 同研究所などが開発したシステム「雪おろシグナル」は、地点ごとの積雪の重さを算出し、一般的な木造住宅の耐荷重を想定して雪下ろしが必要かの目安を示す。秋田県でも昨年1月から運用中だ。県は「一つの目安として活用してほしい」としている。システムは、ウェブサイト(https://seppyo.bosai.go.jp/snow-weight-akita/別ウインドウで開きます)で閲覧できる。(野城千穂、松村北斗)

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