新型恐竜の化石?北海道で確認 鳥への進化解明に期待
西川祥一
「むかわ竜」と呼ばれる恐竜化石で知られる北海道むかわ町で、新たな恐竜とみられる化石が確認された。
鳥に進化する過程にあった時代の化石とみられ、専門家は「むかわ竜の発見に匹敵する驚き」という。国内では他地域でも同時期の化石は見つかっているが、別の種類と考えられるという。
化石は7200万年から1億年前の白亜紀後期の地層にあり、化石には肋骨(ろっこつ)、後ろ脚、骨盤などが含まれる。20前後の骨の化石が幅約20センチの石に包まれていたという。
むかわ町の収集家の堀田良幸さんが1990年ごろ河川敷で見つけ、むかわ町穂別博物館に寄贈。昨年の収蔵品のクリーニング作業の際に珍しい形状だとわかり、北海道大総合博物館の小林快次教授が調査して「獣脚類」の恐竜の可能性が高いことがわかった。空は飛ばないが鳥に近い恐竜だという。
6日会見した小林教授は「鳥と恐竜の境界にある存在で、新しい恐竜の可能性が高い」と説明した。同時期の獣脚類の化石は長崎や熊本でも見つかっているが、「比べると、いずれの化石とも異なる」という。
小林教授は、「この標本は、恐竜が飛ぶようになる進化を示す情報が含まれていると期待している」と話す。恐竜から鳥への進化のメカニズムの解明にもつながりそうだ。
「今後も見つかる可能性」
むかわ町は、全身骨格が確認…