キューバ、二重通貨を廃止 格差に物不足、解消できるか

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サンパウロ=岡田玄
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 カリブ海の社会主義国キューバが1月、国内で使われてきた二つの通貨を統合した。外貨交換用と国内流通用の通貨を使い分けることで、社会主義体制の根幹である配給を守ろうとしてきたが、むしろ格差拡大などの弊害が指摘されてきた。政府は二重通貨の廃止で経済の安定を目指す方針だが、キューバ経済が抱える根本的な問題の解決になるかは未知数だ。

 首都ハバナのスーパーの前では連日、人々が行列を作っている。物不足は深刻で、ほしい物が手に入るとは限らない。「並ぶが、店に売り物はほとんどない。あっても、棚に並ぶのは、同じ品物ばかりだ」。12月下旬、ハバナ市民の男性は話した。

 キューバでは人民ペソ(CUP)が基本の通貨で、24人民ペソが1米ドルに相当する。国民の多くが働く公団などの最低賃金は12月までは月額400人民ペソ(16ドル相当)に過ぎなかったが、人民ペソ支払いの店では政府が価格を調整しており、米や砂糖、卵などの食料品は格安で購入できた。バスや乗り合いタクシーの料金、国民向けの長距離交通費なども人民ペソで支払え、とても安かった。

ほとんど売り物ない人民ペソの店

 ただ、人民ペソは原則として国内流通だけに用いられており、外貨獲得に使われていたのは米ドルと交換できる兌換(だかん)ペソ(CUC)だ。為替レートは1兌換ペソ=1米ドルに固定され、購買力は人民ペソの24倍。国内では当初、アルコール類や輸入品などのぜいたく品などの売買に使われ、ホテルやレストランの支払いにも用いられてきた。外国人観光客になじみがあったのもこちらだ。

 このような二重通貨が始まっ…

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