還暦間近でも恋愛作品 「冬物語」の原秀則さん流漫画道

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聞き手・田島知樹

拡大する写真・図版仕事場で作品について話す原秀則さん=2020年12月4日、東京都品川区、田島知樹撮影

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 「冬物語」や「部屋(うち)においでよ」など、若者があこがれる等身大の恋愛漫画を描いてきた大御所は恋愛下手だった? では、読者をドキドキさせるストーリーはいかに生み出されたのか。富山が舞台の作品もある漫画家の原秀則さん(59)に創作の裏側を聞いた。

 ――東京で落ちこぼれて転校してきた男子高校生の1年間を描いた恋愛漫画「ほしのふるまち」の舞台は富山県氷見市です。

拡大する写真・図版「ほしのふるまち」の冒頭。主人公の堤恒太郎は氷見線を使って氷見駅に到着する=(C)原秀則/小学館提供

 富山を初めて訪れたのは、連載開始前年の2005年のことです。それまでは縁がなく、マスずし、ホタルイカ、黒部ダム……くらいのイメージでした。

 氷見で忍者ハットリくんのモニュメントを見て、「しまった。ここは安孫子さん(藤子不二雄(A)さん)の地元だ」と思ったのを覚えてます。すっかり忘れていて。漫画の背景にこれを描いたら面倒になるかなーなんて笑いました。

 ――氷見を選んだ理由は。

 舞台は、ローカル線の終着駅が良いな、太平洋側だと明るすぎるな、と。そしたら当時担当だった編集者が「砺波市出身です。氷見線ありますよ」と。氷見線が通る雨晴海岸の写真を見せてもらった瞬間、「田舎なんて」って、ぶー垂れている主人公が氷見駅に着いて偶然ヒロインに出会うという出だしが浮かびました。

拡大する写真・図版「ほしのふるまち」の冒頭。主人公の堤恒太郎は氷見駅に降りて「田舎だ…」と落ち込む=(C)原秀則/小学館提供

「モテないから漫画でかなえた」

 実際に訪れて、海岸線を走っ…

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