国会報告に首相の姿なし 枝野氏「リーダーの自覚欠く」

新型コロナウイルス

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 衆院の議院運営委員会に出席した西村康稔経済再生相は冒頭、新型コロナウイルスの感染状況にふれ「全国的かつ急速な蔓延(まんえん)により、国民生活および国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある事態が発生したと判断」したと説明。「特別措置法第32条第1項の規定に基づき緊急事態宣言を発出することとした」と報告した。

 西村氏は、同委員会に先立って開いた諮問委員会での了解を踏まえて、緊急事態宣言の期間を「1月8日から2月7日までの1カ月間とし、実施区域を東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県とする」と述べた。さらに、飲食店への営業時間短縮要請など「感染リスクが高く、感染拡大の主な起点となっている飲食の対策と、飲食につながる人流の抑制をはじめとする効果的な措置を講じる」とし、不要不急の外出や移動の自粛のほか「特に20時以降の外出自粛や、出勤者数の7割削減をめざしたテレワークの推進」を求めていく考えを示した。

 議運委では、自民党の松本洋平氏が「昨年春以降、コロナとの戦いが続いて国民の間にも自粛疲れがみられる」と指摘し、緊急事態宣言を解除する見通しを尋ねた。西村氏は「ステージ3の対策が必要となる段階になったかどうかということを判断していく」と説明。具体例として「1週間あたりの感染者数が10万人あたり25人を下回ること」「東京都の場合に当てはめると1日約500人」などの目安を挙げた。

 一方で、松本氏は飲食店に的を絞った対策を取る科学的根拠を示すようにも求めたが、西村氏は具体的には答えなかった。

 続いて質問に立った立憲民主党枝野幸男代表は、菅首相がこの場に出席し、説明しないことを問題視。「世界的な危機に直面し、多くの国のリーダーは先頭に立って国民に直接呼びかけている」と指摘した上で、「総理にリーダーとしての自覚が欠けていることを甚だ残念に思う」と批判した。

 さらに政府が11月25日から「勝負の3週間」と言いながら「Go To トラベル」を止めず、有効な対策を取らなかったことで感染が広がったと批判。「感染拡大防止よりも経済を優先させた姿勢が後手後手の対応を招いた」と指摘した。

 西村氏は「担当大臣として様々な事態を想定しながら対応してきた。特に11、12月は、感染拡大を抑えることを最優先に考えなければならない、そういう方針で臨んできた」と説明。一方、12月23日の専門家の分科会でも「緊急事態宣言を出すような状況ではないとされた」とも述べた。

 共産党から質問に立った塩川鉄也氏は、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が「社会全体として感染症に対する危機感が薄れてきた」と指摘していることを挙げ、「その責任は政府自身にあったのではないか」と指摘した。

 また、「Go To キャンペーン」に触れ、感染状況次第で都道府県を除外する判断を「だれもしてこなかった」と述べ、分科会提言で「5人以上の会食は感染リスクが高いので控えてほしい」としていたのに「菅義偉首相が夜に5人以上の会食をした回数が9回にのぼった」とも指摘。「菅首相の対応が感染拡大抑止に逆行するものとなった。そういう反省はあるか」と問いただした。

 これに対し、西村氏は「感染拡大をなんとしても抑えていく、このことを最優先に今の局面に取り組んでいきたい」と述べるにとどめ、首相の大人数での会食については言及を避けた。

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