ひつぎにワインを注がれた男 「ワイン町長」が育てた味

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ワイン工場兼観光施設の「ワイン城」=2020年12月24日、北海道池田町
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 その人が眠るひつぎの中に、特産のワイン130本ほどが参列者によって次々に注がれた。2014年6月5日、北海道十勝地方の池田町。元町長で「十勝ワイン」の生みの親として知られる丸谷金保(まるたにかねやす)さんの埋葬でのことだ。94歳だった。

 「ワインを注ぐ際、ちょっと丸谷さんの顔にかかったんですが、なんか笑っているようなお顔でした」

 北海道ワインが全国で知られるきっかけをつくった十勝ワインを送り出した自治体ワイナリー「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」の元所長の中林司さん(68)は振り返る。

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十勝ワイン生みの親で「ワイン町長」の愛称で知られた故・丸谷金保さん=2013年6月2日撮影

 「ワイン町長」と呼ばれた丸谷さんは、遺言により町内の墓地に土葬され、今も静かに十勝ワインの未来を見守っている。

 2020年11月、十勝ワイ…

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