モザイク画の「最高傑作」修復へ 伊ポンペイ遺跡で発見

ローマ=河原田慎一
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 イタリアのナポリ国立考古学博物館は7日、同国のポンペイ遺跡で発見され、この博物館が所蔵している「アレクサンドロス大王のモザイク」について、1月末から修復作業に入ると発表した。約半年間をかけて修復する予定で、作業の様子を一般公開することも検討しているという。

 アレクサンドロス大王のモザイクは、ポンペイ遺跡で見つかったモザイク画の最高傑作の一つで、横約5・8メートル、縦約3・1メートルの巨大な作品。数百万個の石片が使われ、紀元前4世紀にギリシャのマケドニア軍を率いて東方に遠征したアレクサンドロス大王が、「イッソスの戦い」でペルシャ軍と戦う様子を描いたとされる。1831年に遺跡の中の邸宅の床に描かれているのが発見され、ナポリに移されていた。

 修復作業では、モザイクの表面の汚れを取りのぞいて保護した後、作品の裏側の補修を行う。イタリア通信会社が提供する特殊な眼鏡をかけることで、裏側の修復作業をしながら同時にモザイクの表面の様子を監視できるシステムも導入する。

 博物館のパオロ・ジュリエリーニ館長は「デジタル技術によって、前例のない『透明な作業場』での繊細な作業を見ることが可能になる。世界が注目する壮大な修復になるだろう」としている。(ローマ=河原田慎一)