医療機器メーカー、値引きで賄賂捻出か 三重大病院汚職

山下寛久、小松万希子
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 三重大病院の医療機器納入を巡る汚職事件で、第三者供賄容疑で逮捕された元教授の亀井政孝容疑者(54)から資金提供を求められた贈賄側の医療機器メーカー「日本光電」(東京)の担当者が、病院に製品を納入していた販売業者に、本来より安い価格で製品を供給していたことが分かった。愛知・三重両県警は、この差額などで賄賂が捻出されたとみて調べている。

 同病院臨床麻酔部長だった亀井元教授は、日本光電側に入札で便宜を図った見返りに、2019年8月、自身が代表理事を務める一般社団法人の口座で200万円を受け取った疑いが持たれている。

 両県警は、亀井元教授側が日本光電の担当者らに医療機器の更新計画があることを伝えた上で「自由に使える金がほしい」と賄賂の支払いを持ちかけ、振込金額を指定したとみている。

 この金を捻出するため日本光電側は、同病院に自社製品を納入していた販売業者に対し、実際より安く製品を供給。差額分などをこの業者から、亀井元教授が代表理事を務める一般社団法人の口座に振り込ませたとみられるという。両県警は販売業者は特段の利益を得ていなかったとみている。

 亀井元教授側は、この販売業者以外の入札が難しくなるような仕様書を作成。19~20年の医療機器の一般競争入札にはこの業者のみが参加し、計約3700万円分を落札したという。(山下寛久、小松万希子)