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 企業が働き手に払う休業手当を助成する雇用調整助成金について、厚生労働省は8日、大企業の助成率も最大100%に引き上げると発表した。新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言の対象地域で、営業時間の短縮に応じた飲食店などが対象。田村憲久厚労相は企業に対し、休ませた働き手には、きちんと休業手当を払うように呼びかけた。

 企業は、会社の都合で働き手を休ませた場合、一定期間の平均賃金の6割以上の休業手当を払うことが法律で義務づけられている。助成金は、その原資を国が支援するもの。新型コロナ禍を受けた特例で、中小企業の助成率は最大100%としてきたが、これまでは大企業は最大75%だった。

 今後は、緊急事態宣言が出された東京・埼玉・千葉・神奈川の1都3県で、知事の要請に応じて営業時間の短縮などに協力し、かつ解雇者を出さなかった場合は、大企業でも助成率を100%にする。1人あたりの上限額は、1日1万5千円で変わらない。他の地域も、緊急事態宣言が出れば対象になる見込み。

 大手の飲食店やカラオケ店などが、企業規模に関わらず100%の助成を受けられるようにすることで、削減したシフト分の休業手当を払う費用などを気にせずに時短要請に応じてもらいやすくする狙いがある。田村厚労相は8日の記者会見で「非正規(の働き手)も含めて、しっかりと休業手当の対応をして頂きたい」と求めた。

 特例措置の期限は2月末となっているが、政府は延長を検討している。田村厚労相は「緊急事態宣言で、決してこれから雇用情勢が良くなってくるわけではない。足もとの状況を勘案して決めていく」と述べた。助成金の支給決定額は、今月1日時点で2兆5千億円余りに上る。(岡林佐和)